この記事のまとめ
3行でわかる要点
- 認知症アドバイザー協会は2026年10月13日、9月の教材改訂と今野裕之氏の監修参画を発表した。
- テキスト・動画で学びオンラインで受験する協会認定資格。資格取得後の継続学習も案内する。
- 申込費用に加え月額会費と更新費用を確認し、公的な研修や職場の資格手当とは分けて判断したい。
介護現場への影響
認知症の知識と家族の事前の備えを学ぶ選択肢になる。学んだ内容を本人の意思の確認や適切な相談先への接続に生かせるかが重要だ。
確認・行動すること
公式案内で費用・受験方法・継続条件を確認し、受講目的、勤務先の支援、公的研修の受講状況を整理する。
認知症アドバイザー協会は2026年10月13日の発表で、同年9月に資格の学習テキストを改訂し、精神科専門医・認知症診療医の今野裕之氏が監修に加わったと公表した。既存の監修者である久保田競氏とともに教材を監修し、著作・製作は株式会社ダイナブライトが担う。介護職が読む際は、改訂の話題だけでなく、職場の教育計画の中で何を補う学習なのかまで考えたい。
教材改訂で確認できることと、まだ分からないこと
発表は、認知症の症状や接し方などの知識に加え、本人や家族が早い段階から生活・経済面の備えを考える視点を掲げる。対象は医療・介護職に限らず、保険、不動産、士業など高齢者や家族に接する人も含む。学習はテキストと動画を用いた自主学習で、試験もオンラインだ。協会によると資格保有者は2026年9月末時点で3,500人を超える。
一方、この人数は取得者の集計であり、介護現場でのケアの改善効果や就職・昇給を示す数値ではない。発表だけでは改訂前後の全項目の差分や学習成果の検証までは分からない。既に資格を持つ人は、新教材への切替方法や既存会員への提供条件を協会に確認する必要がある。
費用は申込時・月額・更新を分けて見る
協会の試験案内を2026年10月21日に確認したところ、次の費用が示されていた。ページの更新日は明記されていないため、決済前の最新条件との照合が必要だ。
| 区分 | 公式案内の金額(税込) | 確認したいこと |
|---|---|---|
| 資格申込費用 | 55,000円 | テキスト・動画・受験・資格証発行等を含む |
| 月額会員費用 | 980円 | 申込当月から翌々月末まで無料。以降の支払・退会条件を確認 |
| 更新費用 | 5年に一度5,500円 | 更新手続きと会員サービスの継続条件を確認 |
試験は50問・120分で、○×と四択のオンライン形式。公式案内では不合格時の再受験費用は発生しないとしている。初期費用だけで比較せず、学習に確保できる時間、会員コンテンツを使う頻度、職場が負担する範囲を合わせて考えたい。勤務先が資格手当の対象にするかは各法人の規定によるため、資格名から推測しない。
公的な研修と、相談対応での役割を分ける
今回の協会認定資格と、介護保険の運営に関わる認知症介護基礎研修などは別に確認する必要がある。厚生労働省の認知症介護研修事業の実施要綱は、基礎研修の対象を、介護に直接携わる医療・福祉関係の資格を有さない職員等とする。今回の資格の取得だけで公的研修を修了・免除したと扱わず、自治体の最新案内と勤務先の研修担当へ確認したい。
また、家族の物忘れの相談を受けた際も、資格名を根拠に診断や治療方針を決めることは避ける。編集部としては、本人の希望、生活で困っている場面、家族が不安に感じることを分けて聞き、受診や地域包括支援センター等への相談につなぐ練習に学習を生かす視点が重要と考える。財産や契約の個別判断は、その領域を担当する専門家に接続する。
症状だけで人を捉えないための基本は、認知症の意味と支援の考え方も参照したい。
取得後の学習を、職場の行動に結びつける
発表では会員向け動画、資料、定期勉強会、アーカイブなどを紹介する。ただし、内容を見ただけで実務に定着するとは限らない。例えば、学習後に家族への説明例を一つ作り、上司や多職種と内容を確認し、翌月の面談で困った点を振り返る方法が考えられる。これは協会の必須課題ではなく編集部の提案だ。
症状に関する説明が一人ひとりの状態に合うか、本人の意思を置き去りにしていないか、相談先は最新かを確認する。研修評価は資格証の枚数に加え、相談を抱え込まず適切に連携できたかという行動で考えたい。
介護福祉士ニュースの考察
編集部の見解
教材改訂は学び直しの入口になる。申込みを決める前に、今の担当業務で不足する知識と、公的研修・職場研修で学ぶ内容を並べると、重複と不足を見分けやすい。
現場で起こり得る具体例
家族から財産管理の不安を相談された場合、介護職が答えを抱え込むのではなく、本人の意向と困り事を整理し、適切な専門家への相談につなぐ。これは編集部の想定例であり、受講効果の実績ではない。
事業所が確認するチェックリスト
受講目的/月額・更新を含む費用/勤務扱いの範囲/資格手当の規定/公的研修との区別/学習後の実践と振り返り担当を確認したい。
記事情報・確認方針
一次情報・参考資料:協会の発表(@Press)/協会の試験・費用案内/厚生労働省・認知症介護研修事業実施要綱
発表主体:認知症アドバイザー協会
発表日:2026年10月13日(教材改訂は2026年9月)
情報確認日:2026年10月21日
画像出典:認知症アドバイザー協会(@Press掲載教材表紙)
執筆:介護福祉士ニュース編集部
内容確認方針:編集方針
誤りのご連絡:info@17kaigo.jp
発表内容と編集部の考察・想定例を区別して掲載。費用・受講条件は申込み前に提供元へ確認してください。

