ストレスチェック、50人未満はいつから義務化?2028年4月施行と介護事業所の準備

疑問符の風船を持ち、職場の悩みを考える人物のイラスト 人材・働き方
職場の悩みを表すイメージイラスト。出典:医療法人社団筑三会/@Press掲載資料(2026年10月31日)

この記事のまとめ

3行でわかる要点

  • 労働者50人未満の事業場にも、2028年4月1日からストレスチェックの実施義務が広がります。
  • 法人全体の人数と事業場単位の判断、人数の算定と受検対象者の範囲は区別が必要です。
  • 介護事業所では、結果の取扱いと医師の面接指導につなぐ体制を先に確認しましょう。

介護現場への影響
小規模な訪問介護・通所介護などでも、実施者、情報管理、受検時間の確保を準備する必要があります。

確認・行動すること
厚労省の小規模事業場向け資料で対象を確認し、外部支援先と相談して運用を決めてください。

アイキャッチ:職場の悩みを表すイメージイラスト。出典:医療法人社団筑三会(10月31日配信資料)。特定の介護施設の状況を示すものではありません。

医療法人社団筑三会は2026年10月31日、小規模事業場のストレスチェックへの備えに関する情報を発信しました。介護事業所にも関係する制度変更について、発表だけに依存せず、厚生労働省の公式案内と照合しました。50人未満への義務拡大は2028年4月1日施行であり、発表日から直ちに新たな義務が始まるという意味ではありません。

50人未満の義務化はいつから?2028年4月1日から

厚労省の制度案内は、2025年5月公布の改正労働安全衛生法により、これまで努力義務だった50人未満の事業場にも実施を義務付けると説明しています。従来から対象の50人以上の事業場が、2028年まで実施を待てるわけではありません。

ストレスチェックは、職員が自身のストレスに気づき、職場の改善につなげるための仕組みです。精神疾患を診断したり、働く適性を一律に判定したりする検査として扱うものではありません。制度への対応と、日頃の相談・休養・業務上の配慮を並行して考えることが必要です。

法人の職員数だけで対象を決めない

厚労省の労働者向け解説では、事業場は企業全体ではなく、本社・支店・工場などの単位とされています。介護法人でも、複数拠点の合計人数だけで判断せず、自事業所の適用単位を確認してください。同一建物の複数サービスなど判断に迷う場合は、所轄労働基準監督署等へ確認するのが確実です。

また、「50人に達するかを数える範囲」と「実施義務の対象となる労働者の範囲」は同じではありません。勤務時間の短いパートなどの扱いも含め、雇用形態ごとの確認が必要です。事業者の実施義務と、労働者本人の受検義務も別であり、労働者に受検は義務付けられていません。

小さな職場ほど、個人の結果を守る運用が必要

結果を事業者へ提供するには本人の同意が必要です。受検しないこと、結果の提供に同意しないこと、面接指導を申し出たことなどを理由とする不利益な取扱いは認められません。制度関係Q&Aも踏まえ、誰が回答・結果を扱い、誰には渡さないのかを具体的に決めましょう。

編集部の想定例として、管理者が回答用紙を回収し、そのまま人事用の共有フォルダーに保管する運用は避けるべきです。外部委託を検討する場合も、結果の通知先、保管方法、閲覧権限、医師の面接指導の申出先を契約前に確認します。少人数の集計では個人が推測されるおそれもあるため、フロア別などの細かな分析を安易に公表しない配慮が必要です。

小規模介護事業所の実施方法と準備・相談先

厚労省「こころの耳」の小規模事業場向けページには、実施マニュアル、概要版、研修や個別支援の案内がまとまっています。社内に専門職がいない場合も、産業保健総合支援センター等の支援を調べ、利用できる内容を相談できます。

介護現場では、夜勤や訪問の合間に落ち着いて回答できる時間・場所を用意し、面接を希望した職員が相談につながる流れまで準備したいところです。受検率の達成だけで終わらせず、休憩や相談のしやすさなど、実際に変えられる業務の課題を話し合いましょう。職員定着を含む全体像は介護現場の人手不足と対策、利用者・家族からの言動への備えは介護事業所のカスハラ対策の記事も参照できます。

50人未満のストレスチェックでよくある質問

義務化はいつからですか?
50人未満の事業場への実施義務拡大は2028年4月1日です。50人以上の事業場はすでに実施義務があるため、自事業所の対象と適用時期を分けて確認します。

小規模な介護事業所は何から準備しますか?
事業場の単位と対象者、実施者・委託先、本人への結果通知、同意と情報管理、医師の面接指導への連絡方法を確認します。受検の案内だけで終えず、回答できる時間と場所も整えましょう。

職員全員に受検を強制できますか?
事業者の実施義務と労働者の受検は別です。労働者本人に受検義務はなく、受検しないことなどを理由とする不利益な取扱いは認められません。

介護福祉士ニュースの考察

編集部の見解
質問票を配る準備より、安心して回答できる体制が先です。職員の評価資料に混ぜず、本人の気づきと必要な支援、職場全体の改善につなぐ役割を分けたいところです。

事業所が確認するチェックリスト
適用単位と対象者/実施者・委託先/回答時間・場所/本人通知と同意/結果の保存・閲覧権限/面接指導の連絡先/実施後の改善担当を確認しましょう。

今後の予定を時系列で整理
現在:対象と情報管理を確認し支援先へ相談。準備期間:職員への説明と運用手順を整備。2028年4月1日:50人未満の事業場にも実施義務が拡大します。

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