この記事のまとめ
- ヒューマンライフケアは9月1日、宅食と生活支援を専門企業へつなぐサービスを開始した。
- 同社デイサービスの利用者・家族・担当ケアマネが対象で、サービスごとに提供地域が異なる。
- 介護保険外の契約・費用は別に確認し、保険の自己負担割合と混同しない。
本人が暮らしの支援を探す入口が増えます。紹介だけで支援の実施や家族の負担軽減が確約されるわけではありません。
提供地域、支援内容、見積もり、契約先、支払・キャンセル、トラブル時の窓口を確認します。
介護保険だけでは解決できない「暮らしの困りごと」
高齢者の方々が自宅で長く暮らすためには、介護保険サービスだけでは足りないことがあります。例えば食事の確保や外出、住環境の整備などです。買い物や通院介助も、本人の状態・支援内容等によっては介護保険サービスの対象になるため、行為の名前だけで保険外と判断しないことが大切です。
実は、これらの「介護保険外サービス」に関する調整や手配は、ケアマネジャーさんたちが本来の業務の範囲を超えて対応することが多く、「シャドウワーク」と呼ばれ、大きな負担になっていることが分かっています。ある調査では、こうした支援が必要な利用者さんへの対応時間が、1人あたり月に342分にも上り、支援が不要な方の2倍以上という実態も明らかになっています。また、近年は一人暮らしの高齢者も増えており、ご家族も在宅生活に不安を感じているケースが少なくありません。
こうした背景から、ヒューマンライフケアは、デイサービスを通じて利用者さんの暮らしに深く関わってきた経験を活かし、必要な支援へとつなぐ「暮らしサポート」の提供を始めました。
「暮らしサポート」の仕組み
「暮らしサポート」は、ヒューマンライフケアのデイサービスで導入されているオンラインサービス「ケアレコード」を窓口としています。「ケアレコード」は、利用者さんのデイサービスでの様子を写真や動画でご家族が確認できるツールです。この使い慣れた「ケアレコード」の画面から、必要な生活支援サービスを簡単に探し、利用できるようになります。

これにより、デイサービスでの介護だけでなく、ご自宅での生活全体を切れ目なくサポートすることを目指しています。
提供される主なサービス(第1弾)
管理栄養士監修の冷凍弁当「健康直球便」
株式会社シニアライフクリエイトが提供する「健康直球便」は、管理栄養士が監修した冷凍弁当をご自宅まで届けるサービスです。毎日の食事作りが大変な時や、健康状態に合わせた食事管理が必要な場合に役立ちます。
主なラインナップは、糖質・カロリー調整食、カロリー・塩分調整食、やわらか食、ムース食など、多様なニーズに対応しています。
介護保険ではカバーしきれない「生活支援サービス」
日本介護システム株式会社が提供するサービスでは、介護保険や医療保険では対応が難しい、日常生活の「ちょっとした困りごと」を、経験豊富な専門スタッフがサポートします。
主なサービス内容には、買い物や通院などの外出支援、ご自宅で利用できる訪問理美容サービス、離れて暮らす家族も安心の見守りサービス、ハウスクリーニング、不用品回収などがあります。
介護現場やケアマネジャーへの影響
この「暮らしサポート」の導入により、デイサービスは単に「通う場所」というだけでなく、利用者さんの在宅生活を支える大切な「接点」としての役割が強まるでしょう。
介護保険サービスと、こうした多様な介護保険外サービスが同じ窓口でつながることで、利用者さんはより安心して自宅で暮らし続けられる環境が整います。また、ご家族の介護負担が軽減されるだけでなく、ケアマネジャーさんが抱えるシャドウワークの負担が減り、本来のケアプラン作成や相談業務に集中できるようになるかもしれません。
今後も利用者さんやご家族のニーズに合わせて、提供されるサービスがさらに拡充されていくことで、在宅生活支援がより一層進むことが期待されます。
「暮らしサポート」概要
| サービス名称 | 暮らしサポート |
|---|---|
| 開始日 | 2026年9月1日(火)※第1弾 |
| 対象 | ヒューマンライフケアのデイサービス利用者、利用者家族、担当ケアマネジャー |
| 対象エリア | ヒューマンライフケアのデイサービス81事業所の運営地域(北海道、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、愛知県、奈良県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、広島県、福岡県、熊本県、鹿児島県)※サービスにより一部エリアは対象外 |
| 利用方法 | デイサービスの連絡帳に添付されたQRコードから「ケアレコード」へアクセスし、各サービスを確認 |
| ホームページ | 暮らしサポート特設ページ |
ヒューマンライフケア株式会社について
ヒューマンライフケア株式会社は、1999年から介護事業を開始し、デイサービス、グループホーム、有料老人ホームなど、幅広い介護サービスを全国で展開しています。教育部門のヒューマンアカデミーや人材サービス部門のヒューマンリソシアといったヒューマングループ各社と連携し、介護事業におけるワンストップソリューションを提供しています。
同社は、住み慣れた自宅で安心して暮らせる環境を整えることで、SDGs(持続可能な開発目標)の目標3「すべての人に健康と福祉を」と目標11「住み続けられるまちづくりを」の達成に貢献しています。


また、外国人介護人材への介護教育と就業機会創出を通じて、目標4「質の高い教育をみんなに」の達成にも貢献しています。

今回の「暮らしサポート」は、介護現場で働く皆さんの日々の業務や、利用者さん、ご家族の生活に、きっと良い変化をもたらすことでしょう。介護保険では対応しきれない部分を外部サービスで補うことで、より質の高い在宅介護が実現していくことが期待されます。
介護保険外サービスの料金表・契約で見る項目
「暮らしサポート」は専門企業への橋渡しであり、全サービスが同じ料金や契約条件になるわけではありません。料金表を見る際は、基本料金だけでなく、時間の単位、交通費、休日等の加算、最低利用時間、材料費やキャンセル料を合計して比較します。
| 利用例 | 契約前の確認点 |
|---|---|
| 冷凍弁当 | 食事制限・アレルギー、形態、配送、保管・加熱、注文変更 |
| 外出等の生活支援 | 対応できる行為、移動方法、時間・地域、追加費用 |
| 清掃・不用品等 | 作業範囲、見積もり、事業者、損害時の責任、個人情報 |
買い物や通院に関わる支援でも、内容や条件によって介護保険の扱いは異なります。すべてが一律に保険外と判断せず、担当ケアマネジャー等と区分を確認します。紹介されたサービスを利用するかは本人・家族が選び、提供事業者と条件を確かめて決めます。
基本は介護保険外サービスの区分と契約をご覧ください。宅食の形態を選ぶ際も、名称だけで判断せず、必要に応じ医療・栄養・歯科等の専門職に相談しましょう。
介護福祉士ニュースの考察
編集部の見解:橋渡しの窓口ができても、契約・実施・苦情対応の責任が曖昧なら家族の負担は残ります。事業所は紹介先と自施設の役割を説明し、本人の選択を尊重して情報を渡すことが重要です。
事業所が確認するチェックリスト:対象者と地域、契約相手、支援の範囲、総額、キャンセル、食事の適合、個人情報と事故時窓口を確認しましょう。
本欄と本文の比較・検討例は編集部による整理です。発表された事実と区別して掲載しています。
記事情報・確認方針
一次情報・参考資料:発表主体の公式発表・案内
発表主体:ヒューマンライフケア株式会社
情報確認日:2026年10月18日
執筆:介護福祉士ニュース編集部
内容確認方針/誤りのご連絡

