この記事のまとめ
- 同一労働同一賃金は2026年10月に新しく始まった制度ではなく、今回の動きはガイドライン等の改正。
- パートの賞与不支給は一律に判断せず、待遇の目的、職務・責任、配置変更の範囲等を確認する。
- 社会保険労務士法人とうかいが2026年10月22日14〜15時に無料WEBセミナーを開催予定。
介護事業所でも雇用形態の名称だけで賞与・手当の差を説明せず、支給目的と実際の仕事を整理する必要があります。個別の支給額が自動的に決まる改正ではありません。
賃金規程、労働条件通知書、実際の職務を照合し、待遇差の説明を確認しましょう。個別判断に迷う場合は労働局等の相談窓口や専門家へ相談します。
訂正・更新(2026年10月18日):従来の見出し・本文には、同一労働同一賃金が2026年10月に新たに始まると受け取れる表現がありました。改正ガイドラインの適用と従来からの制度を分け、賞与の取扱いも個別の条件によることを明確にしました。
2026年10月は制度の新設ではなくガイドライン等の改正
厚生労働省は、2026年4月28日に改正されたパートタイム・有期雇用労働法施行規則、雇用管理指針、同一労働同一賃金ガイドラインが同年10月1日から施行・適用されていると案内しています。制度全体がこの日から初めて適用されたわけではありません。
パートタイム・有期雇用労働法に基づく不合理な待遇差の禁止等は、大企業では2020年4月、中小企業では2021年4月から適用されています。今回の改正内容を確認するときも、従来の義務と分けて把握する必要があります。

パートの賞与なしは一律に違法なのか
「同じ作業をしているから必ず同じ賞与」「パートという名称だから不支給でよい」といった単純な判断はできません。ガイドラインは、同じ企業・団体の正規・非正規雇用労働者の待遇差について、不合理な差かどうかの考え方と例を示すものです。
賞与や手当の性質・目的、仕事の内容と責任、職務や配置変更の範囲、その他の事情を具体的に確認します。個別の適法性や支給額は、規程だけでなく実際の働き方も踏まえた判断が必要です。

待遇差の理由を確認したい介護職が準備する資料
労働条件通知書、就業規則・賃金規程、給与明細などを確認し、何の待遇について説明を求めたいかを整理します。比較する仕事についても、担当するケア、判断の範囲、夜勤やリーダー業務など事実を記録しておくと、質問を具体化しやすくなります。
制度や相談先は厚生労働省の同一労働同一賃金の案内で確認できます。個別の紛争や支給額をこの記事だけで判断せず、必要に応じて労働局等へ相談してください。
10月22日の実務点検セミナー
社会保険労務士法人とうかいは「同一労働同一賃金 実務点検セミナー」を2026年10月22日(木)14〜15時にZoomで開催すると案内しています。経営者・人事労務担当者向けで参加費は無料、事前申込が必要です。同業他社の参加は対象外とされており、受付状況と条件は主催者のセミナー詳細ページで確認してください。

講師は同法人の赤塚俊亮氏。参加する事業所は、自社の賞与・手当の目的と説明が難しい事例を整理しておくと、学んだ内容を規程や現場運用の点検につなげやすくなります。
関連する基本情報:介護職の給与・手当・賞与を比較する基本。
介護事業所が賞与・手当を点検する確認表
以下は編集部による整理です。業務の一部が同じという事実だけで結論を出さず、比較する正社員と待遇の性質・目的を具体化します。説明ができることだけで適法になるという意味でもありません。
| 確認する項目 | 確認内容・使い分け |
|---|---|
| 賞与の性質・目的 | 業績への貢献、成果、勤続など、何を評価する制度か |
| 職務と責任 | 実際のケア、判断、担当範囲、責任を比較する |
| 変更の範囲等 | 配置・職務の変更範囲やその他の事情を確認する |
| 規程と実態 | 書面の説明と実際の運用が一致するか |
| 説明・相談 | 職員が理由を尋ねる窓口と記録を整える |
介護福祉士ニュースの考察
「パートだから出さない」「同じ仕事だから必ず同額」という両方の言い切りを避ける必要があります。待遇ごとに目的を整理し、現場の責任と規程がずれていないかを点検することが出発点です。
同じフロアで勤務していても、担当業務・責任・配置変更の範囲を確認しなければ比較できません。一方、規程上は差があっても実際には同じ役割を担っている場合があり、管理者の説明だけでなく業務の実態を把握する必要があります。
- 賞与・手当ごとの目的を明文化したか
- 職務と責任の実態を確認したか
- 規程と説明内容に食い違いがないか
- 相談への対応と見直しの担当者を決めたか
※本欄と本文の実務確認表は、公式情報を踏まえた編集部の整理・提案例です。
記事情報・確認方針
一次情報・参考資料:厚生労働省:同一労働同一賃金ガイドライン、厚生労働省:同一労働同一賃金の制度・相談案内、10月22日のセミナー詳細・申込
発表主体:社会保険労務士法人とうかい(セミナー)/厚生労働省(制度)
情報確認日:2026年10月18日
執筆:介護福祉士ニュース編集部
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