【2026年 厚労省新指針】高齢の介護職員も安心!労災防止のための管理職研修がスタート

人材・働き方

2026年4月からの新しいルールとは?

これまでの労災防止は、作業環境の改善が中心でした。しかし、新しい指針では、設備だけでなく、働く人の健康状態や体力をしっかり把握し、その人に合った対応をすることが求められます。

例えば、介護現場で働く方の中にも、ベテランの高齢者が多くいらっしゃいますよね。重いものを運ぶ、体勢を変えるなど、体力を使う場面も多い介護の仕事では、一人ひとりの体調に合わせたきめ細やかな配慮が、事故を防ぐためにとても重要になります。

管理職の役割が変わります

今回の研修では、管理職が従業員の健康状態を医学的に診断するわけではありません。大切なのは、「この人は今、どんな状況なのか」「どんな配慮が必要か」「誰に相談すればいいのか」を整理し、必要に応じて人事担当者や安全衛生担当者、産業医(会社にいるお医者さん)、保健師(健康管理の専門家)といった専門部署や専門職へスムーズにつなぐ役割を学ぶことです。

管理職向け研修の全体像

研修で学ぶ3つのポイント

研修では、主に次の3つの課題を解決することを目指しています。

  1. 確認方法や作業調整の基準が定まっていない

    • 「この人の体調はどこまで確認していいの?」「作業量をどう調整すればいいの?」といった、現場での判断基準が曖昧な点を整理します。
    • 不調の相談を受けた後の接続先が分からない

    • 「腰が痛いと相談されたけど、誰に相談すればいいのか分からない」といった、相談を受けた後の適切な連絡先や手順を明確にします。

    • 年齢だけによる一律の判断につながっている

    • 「〇歳だからこの仕事はもう無理」というように、年齢だけで決めつけるのではなく、本人の状態や経験、意向を尊重した上で、安全に働き続けられる方法を考えます。

研修で扱う3つの課題

研修の内容:知る・確認する・配慮する・つなぐ

この研修は、各企業の業種や作業内容に合わせて設計されます。介護現場であれば、介護の仕事に特化した内容が盛り込まれることでしょう。

主な研修内容は以下の通りです。

1. リスクを知る

  • 加齢による体の変化(転倒、腰痛、熱中症など)が、仕事にどんなリスクをもたらすかを知ります。

2. 職場と本人の状態を確認する

  • 職場環境の点検(段差、照明など)や、従業員の体調変化に気づくための声かけの仕方、本人の意向を適切に確認する方法を学びます。

3. 業務上の配慮を検討する

  • 業務量、作業時間、休憩、配置など、具体的な業務調整の考え方を学びます。年齢による一律な制限ではなく、安全に配慮しながら働き続けられる方法を検討します。

4. 専門部署・専門職へつなぎ、記録する

  • 人事、安全衛生担当者、産業医、保健師など、専門家への適切な接続方法を学び、ヒヤリ・ハット事例や研修の実施記録をどのように活用するかを学びます。

研修内容 ― 知る・確認する・配慮する・つなぐ

介護現場での具体的なケーススタディ

研修では、実際に起こりうる場面を想定したケーススタディも行われます。例えば、介護現場でよくある次のような状況が取り上げられます。

  • 利用者さんの介助中に転倒やつまずきが増えてきた職員がいる場合

  • 「腰や膝の調子が悪い」と相談を受けた場合

  • 暑い季節の作業で、体調を崩しそうな職員がいる場合

  • 本人は仕事を続けたいと希望しているが、管理職としてどう対応すればいいか迷う場合

  • 作業速度の調整や、重いものの取り扱いに困っている場合

これらの事例を通して、事故が起こる前に日常的な声かけや職場点検、作業上の配慮、相談体制を組み合わせた運用を学ぶことができます。

職場場面を想定したケーススタディ

あなたの職場にも関係する大切な取り組み

この管理職研修は、介護業界を含む、高年齢の従業員が働くすべての会社・事業場が対象です。特に、以下のような職場には強く関係してきます。

  • 高年齢従業員の安全衛生対策を強化したい

  • 管理職によって確認方法や対応に差がある

  • 転倒予防や腰痛対策など、事故を未然に防ぐ取り組みを考えている

  • 建設、製造、物流、警備、そして介護などの現場がある

対象となる企業・事業場

この研修が広まることで、あなたの職場の管理職も、より適切な知識とスキルを身につけることになります。結果として、高年齢の介護職員の皆さんが、安全に、そして安心して長く働き続けられる環境が整っていくことが期待されます。

「健康経営優良法人」の認定要件にも、高年齢従業員の健康や体力に応じた取り組みが含まれるため、この研修は会社全体の健康経営を推進する上でも重要です。また、令和8年度エイジフレンドリー補助金の活用も視野に入れられる可能性がありますが、本研修の補助対象、採択、認定取得、労働災害防止や健康改善を保証するものではない点に注意が必要です。

自分の仕事やキャリアに直結するこの新しい動きに注目し、ぜひ職場の安全衛生に関する情報にも関心を持ってみてください。

関連情報

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