モンゴル政府関係者が日本の介護現場を視察!「人材育成」と「多機能施設運営」から見えた介護の未来
日本の介護現場が国際的に注目されています。2026年9月7日、モンゴル政府関係者とアジア開発銀行の関係者19名が、社会福祉法人奉優会が運営する「渋谷区つばめの里・本町東」を視察しました。
今回の訪問の主な目的は、モンゴルでの介護制度やサービス提供体制を検討するにあたり、日本の介護人材の確保・育成・定着の取り組みと、複数のサービスを提供する複合型福祉施設の運営について学ぶことでした。
なぜモンゴルが日本の介護に注目するのか?
モンゴルでは、これまで家族が中心となって介護を担うのが一般的でした。しかし、高齢化が進む中で、日本のように社会全体で高齢者を支える仕組みへと移行していく必要性を感じているようです。
そのため、日本が長年培ってきた介護人材の育成方法や、多様なニーズに応える施設の運営ノウハウに関心が高まっています。これは、日本が抱える「介護人材不足」や「多機能化する施設の運営」といった課題が、実は世界共通のテーマであることを示しています。
介護人材の育成と定着への取り組みを共有
視察では、奉優会がどのように介護人材を育成し、長く働き続けてもらうための環境を整えているかが詳しく紹介されました。具体的には、入職後のOJT(職場内研修)や研修制度、職員のモチベーション維持、離職を防ぐための取り組み、福利厚生、給与体系、そしてキャリア形成の道筋などが説明されています。

さらに、近年増加している外国籍人材の受け入れや育成、そして職場でのサポート体制についても共有されました。多様な背景を持つ職員が安心して働ける環境づくりは、これからの日本の介護現場にとっても非常に重要なテーマです。現場で働く私たちにとっても、新しい仲間が増えることは、新たな視点や文化に触れる機会にもなるでしょう。
多職種連携で利用者さんを支えるケア
「渋谷区つばめの里・本町東」では、介護職だけでなく、看護職、生活相談員、ケアマネジャー、機能訓練指導員といった様々な専門職が連携して利用者さんを支えています。視察団は、それぞれの職種がどのような役割を担い、情報共有しながらチームでケアを行っているかを学びました。

施設見学では、日常生活の支援や安全管理、医療機関との連携といった具体的なケアの現場が紹介されました。利用者さん一人ひとりの状態や希望に合わせたオーダーメイドのケアを実現するためには、多職種連携が不可欠であることを改めて認識させられます。
複合型福祉施設が生み出す地域包括ケア
「渋谷区つばめの里・本町東」は、特別養護老人ホーム、グループホーム、デイサービスなど、複数の福祉サービスが一つになった複合型福祉施設です。

視察団は、各サービスの役割や、施設での生活支援だけでなく、在宅サービスや相談支援を通じて、地域で暮らす高齢者とその家族を継続的に支える仕組みについて説明を受けました。心身の状態や生活環境が変化しても、住み慣れた地域で暮らし続けられるよう支援する「地域包括ケア」の実践が共有された形です。
国境を越えた学びが、私たちの介護を変える
質疑応答では、介護人材の確保やOJT、定着、介護制度、医療連携、外国籍人材の活躍など、多岐にわたるテーマで活発な意見交換が行われました。
国や文化は違っても、高齢化社会にどう対応し、介護が必要な人を社会全体でどう支えるかという課題は共通しています。今回の交流は、奉優会にとっても、自分たちの人材育成やケアのあり方を見つめ直す良い機会になったとのことです。
このような国際交流を通じて得られた知見は、日本の介護現場にも還元され、人材育成や職場環境、そして利用者さんへのサービス向上につながることが期待されます。世界の介護の動向を知ることは、私たちの仕事の価値を再認識し、自身のキャリアを考える上でも役立つでしょう。
社会福祉法人奉優会は、東京都を中心に160以上の事業所を展開し、約3,000名の職員が在籍する社会福祉法人です。「Action by Glocalization」という理念のもと、地域に根ざしながらも、国際的な視点で社会課題に取り組み、誰もが安心して暮らし続けられる地域づくりを目指しています。
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