【介護業界の外国人材】特定技能1号、2028年には受入れ上限到達か?今後の動向と「育成就労制度」を解説

介護業界

介護分野の特定技能1号、2028年6月には上限到達の予測

今回のシミュレーションによると、介護分野の特定技能1号在留者数は、2028年6月末までに受入れ上限である12万6,900人に達すると試算されています。2026年6月末の時点で、すでに上限の63.0%にあたる7万9,884人が在留しており、その増加ペースは加速している状況です。

介護 上限到達予測

新規入国や国内からの移行が続いている一方で、帰国や他の資格への移行を差し引いても、年間2万人以上の純増が見込まれています。このまま推移すると、2028年6月頃には新規の受け入れが難しくなる可能性があります。

年/月 在留者数(人) 前年同月比(増減率)
2024年12月末 44,367 +15,967(56.2%)
2025年12月末 67,871 +23,504(52.9%)
2026年6月末 79,884 +24,968(45.5%) ※2025年6月末と比較
以下予測値 以下予測値
2026年12月末 93,495 +25,624(37.7%)
2027年12月末 122,240 +28,745(30.7%)
2028年6月末 126,900 +18,228(16.8%) ※2027年6月末と比較

介護 在留者数予測データ

介護以外の分野でも上限到達の予測

介護分野だけでなく、他の主要な分野でも特定技能1号の受け入れ上限が近づいています。2028年から2029年にかけて、以下の分野でも上限に達する可能性が予測されています。

  • 飲食料品製造業分野(受入れ上限:133,500人) → 2028年6月頃に上限到達予測

  • 航空分野(受入れ上限:4,900人) → 2028年6月頃に上限到達予測

  • 建設分野(受入れ上限:76,000人) → 2028年12月頃に上限到達予測

  • 農業分野(受入れ上限:73,300人) → 2028年12月頃に上限到達予測

  • 自動車整備分野(受入れ上限:9,400人) → 2029年6月頃に上限到達予測

  • 宿泊分野(受入れ上限:14,800人) → 2030年12月頃に上限到達予測

これらの予測は、今後の日本社会における労働力不足に大きな影響を与える可能性があります。

特定技能1号分野別上限到達時期予測

2027年4月開始「育成就労制度」と今後の外国人材の働き方

2027年4月からは、現在の「技能実習制度」に代わって「育成就労制度」が始まります。この新しい制度は、外国人材が日本で働きながら技能を習得し、より長く活躍できるような仕組みを目指しています。

この変化に伴い、特定技能1号の役割も変わっていくと見られています。今後は、育成就労制度から次の段階へ進むための資格としての意味合いが強くなり、さらに特定技能2号や在留資格「介護」(介護福祉士の資格を持つ人が取得できる在留資格)へ移行し、日本で長く働き続ける人が増えていくことが期待されます。

外国人労働者数の在留資格別推移予測

インドネシアで送り出し機関を運営するPT. Timedoor IndonesiaのCEOである徳永裕氏は、今後の日本の外国人労働政策について、「将来の日本は、外国人を一時的な労働力ではなく、能力に応じて育成し定着してもらう存在へと見直すとともに、AIやロボットの普及も踏まえつつ、労働形態の再設計が求められる社会へと移行していくことでしょう」と述べています。

徳永裕氏

介護の現場で働く皆さんへ

特定技能1号の受け入れ上限到達は、介護現場の人材確保に影響を与える可能性があります。しかし、これは同時に、外国人材の「量」だけでなく「質」や「定着」がより重視される時代になることを意味します。

介護の仕事に携わる皆さんは、自身のスキルアップやキャリア形成を考える上で、この制度変更や動向を理解しておくことが重要です。企業側も、採用だけでなく、日本語教育、技能向上、職場への適応支援、そしてキャリアパスの提供といった継続的な人材育成に力を入れることが求められるでしょう。

今回の分析資料や外国人人材事業に関する詳細については、以下の関連リンクをご確認ください。

(今回のシミュレーションはLPK timedoorによる独自のものであり、政府による将来予測ではありません。制度改正や経済情勢などにより、実際の数値は変動する可能性があります。)

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