この記事のまとめ
- ヒューマンライフケアが9月15日、全国81のデイサービスでの体操開始を発表した。
- OT監修の31種類の生活動作テーマと第一興商のDAMコンテンツを組み合わせる。
- 機能や負担軽減は今後の検証対象で、個別の効果や加算取得を保証しない。
職員の進行を映像等で支え、本人の状態を観察する運用が考えられます。体調や動作の個別評価は必要です。
対象者、姿勢と負荷、見守る職員、機器・教材の利用条件、生活目標の評価方法を確認します。
9月から全国81事業所へ、OT監修の体操を開始
ヒューマンライフケア株式会社は2026年9月15日、全国81事業所で9月から順次開始する体操プログラムを発表しました。以下の効率化や機能維持は同社が目指す方向であり、本発表で効果が確定したという意味ではありません。
この新しい体操プログラムが導入されることで、デイサービスで働く皆さんにはいくつかのメリットが期待できます。
まず、機能訓練の進行役としての負担が軽減される可能性があります。「FREE DAM LIFE」のコンテンツを使えば、映像や音楽に合わせてプログラムが進むため、スタッフは体操の進行にかかりきりになる必要がありません。これにより、利用者の皆さんの動きや表情、体調の変化などを「見守る」ことに、より集中できるようになります。
映像を活用しても見守りや個別対応は必要です。安全性、生活動作への影響、職員の負担軽減は、対象者と実施条件をそろえて検証する必要があり、楽しく参加できることだけから効果を断定できません。
新しい体操プログラムってどんな内容?
このプログラムは、ヒューマンライフケア専任の作業療法士(OT)が監修した、日めくり形式の運動リスト「31個の生活動作につながる運動暦」と、「FREE DAM LIFE」の豊富なコンテンツを組み合わせたものです。
31種類の「生活動作」をテーマに

「起き上がり」「歩行」「立ち上がり」「開栓・開封」など、日常生活で必要となる31種類の動作がテーマとして設定されています。毎月1日から31日まで、日ごとに異なるテーマに取り組むことで、年間を通じて楽しく運動を継続できる仕組みです。運動の目的が分かりやすいため、利用者の皆さんも意欲的に取り組めるでしょう。
音楽や映像で楽しく継続
「FREE DAM LIFE」には、運動、認知、口腔、歌唱など、高齢者の健康づくりをサポートする多彩なコンテンツが搭載されています。冊子に沿った運動だけでなく、映像を見ながら体を動かしたり、音楽に合わせて運動したりすることで、飽きずに楽しみながらプログラムに取り組むことができます。
身体だけでなく、手指や認知機能にもアプローチ

「31個の生活動作につながる運動暦」の冊子には、手指を使う「ぬりえ記録欄」も設けられています。毎日の運動を記録する楽しみを加えながら、身体機能だけでなく、認知機能にも働きかける工夫がされています。また、運動後のクールダウンに音楽を活用するなど、「運動」「認知」「楽しさ」を組み合わせた充実した時間を提供します。
「FREE DAM LIFE」って何?
「FREE DAM LIFE」は、皆さんご存じのカラオケ機器「DAM」で有名な第一興商が提供する、高齢者向けの機能訓練やレクリエーションをサポートする業務用通信カラオケ機器です。運動や認知、口腔、歌唱といったコンテンツのほか、13万曲を超えるカラオケ楽曲も利用できます。
「おまかせレク」機能を使えば、目的に合わせたプログラムを自動で生成・再生できるため、準備や進行を支援する設計です。負担がどの程度変わるかは、準備・見守り・記録を含めて事業所ごとに確認します。第一興商の「DKエルダーシステム」は、2001年から展開されており、2026年3月末時点で29,000カ所以上の福祉関連施設に導入されている実績があります。
- 第一興商「FREE DAM LIFE」: https://www.dkkaraoke.co.jp/business/karaoke_service/products/freedam_life/
なぜ「DAM」が選ばれたの?
ヒューマンライフケアが「FREE DAM LIFE」を選んだ理由の一つは、独自の31種類の生活動作テーマと、DAMの多彩なコンテンツとの相性の良さです。冊子だけでも運動はできますが、映像や音楽を組み合わせることで、より多様なアプローチが可能になります。
また、デイサービスでは「運動すること」だけでなく、「楽しいから参加したい」「明日も続けたい」と思ってもらえる環境づくりが非常に重要です。ヒューマンライフケアが介護現場で培ってきたノウハウと作業療法士の専門性、そして第一興商が持つ「うたと音楽」のコンテンツを組み合わせることで、利用者の皆さんの毎日の暮らしにつながる、新しい機能訓練の形を目指しています。
今後の展望
ヒューマンライフケアは、2026年9月から順次このプログラムを展開し、利用者の身体機能・生活機能の維持・向上や心理面への効果、そして現場スタッフの業務への影響などを検証していく予定です。その結果をもとに、プログラム内容の改善を進めるとともに、グループホームや小規模多機能型居宅介護など、他の介護サービスへの展開も検討しています。
介護の専門性とテクノロジー、そして外部企業のノウハウを組み合わせることで、「住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けたい」という利用者の皆さんの思いを支える介護サービスの実現を目指していくとのことです。
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内閣府「平成30年版高齢社会白書」: https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2018/html/zenbun/s1_2_2.html
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厚生労働省「第3回 一般介護予防事業等の推進方策に関する検討会」: https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001427520.pdf
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厚生労働省「平成27年度介護報酬改定の効果検証及び調査研究に係る調査 (平成27年度調査)」: https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001537524.pdf
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ヒューマンライフケア ウェブサイト: https://human-lifecare.jp
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ヒューマンホールディングス ウェブサイト: https://www.athuman.com/
まとめ
今回のニュースは、デイサービスにおける機能訓練が、より利用者に寄り添い、スタッフの皆さんの負担も考慮した形で進化していく可能性を示しています。テクノロジーの活用が進むことで、介護の現場がさらに働きやすく、利用者の皆さんがより安心して生活できる環境が整っていくことが期待されますね。
機能訓練メニューは生活目標と加算要件を分けて確認
メニューを選ぶ際は「立ち上がりができる」だけでなく、本人が自宅で何を続けたいかを確認します。以下は編集部による検討例で、製品の効果を示すものではありません。
| 生活場面 | メニュー検討時の確認点 |
|---|---|
| 椅子から立つ | 座面の高さ、支持物、疲労、介助条件 |
| 食品のふたを開ける | 握りやすさ、痛み、道具、本人が行える工程 |
| 家の中を歩く | 動線、用具、休憩、見守りの位置 |
同じ映像を一斉に再生しても、全員に同じ負荷が適切とは限りません。機能訓練指導員等が状態に合わせて調整し、痛みや息切れ等の変化は医療職へ相談します。また、機器を使っただけで個別機能訓練加算を算定できるわけではありません。人員・計画・実施・評価等の要件を別に確認します。
外部事業所への教材提供や機器料金は本発表だけで確定できません。基本概念は機能訓練と指導員・加算の違い、生活動作はADLの評価をご覧ください。
介護福祉士ニュースの考察
編集部の見解:参加人数や再生回数だけでは成果を判断できません。本人の生活動作、楽しさ、疲労と安全、準備・進行・記録の職員時間を分けて評価すると、継続する条件を整理できます。
事業所が確認するチェックリスト:本人の希望、負荷と姿勢、見守り体制、教材の利用権、機器費用、加算要件、再評価日を確認しましょう。
本欄と本文の比較・検討例は編集部による整理です。発表された事実と区別して掲載しています。
記事情報・確認方針
一次情報・参考資料:発表主体の公式発表・案内
発表主体:ヒューマンライフケア株式会社
情報確認日:2026年10月18日
執筆:介護福祉士ニュース編集部
内容確認方針/誤りのご連絡

