介護現場の事務負担をAIで軽減!クラシテクが提唱する「現場を変えないAI」とは?

介護テクノロジー

制度改定のたびに「あの人頼み」になる事務作業

今回のセミナーでクラシテクのCGO(Chief Go-To-Market Officer)大久保 裕次郎氏が最初に指摘したのは、現場の「属人化」の課題です。

診療報酬や介護報酬の算定要件、返戻(へんれい)の理由(請求が差し戻されること)、各種様式の解釈など、制度改定への対応は非常に複雑です。多くの現場では、これらの判断が特定の担当者の経験や知識、つまり「暗黙知」に依存しているのが現状です。

改定があるたびに、その解釈と現場への落とし込みも、個人の頑張りで乗り切られていることがほとんど。病院でも介護事業所でも、「その人がいなくなったら業務が滞る」という構造は共通しているのです。

現場は属人的

なぜ業務改善が進まないのか?「現場を止められない」現実

「マニュアル化を進めればいい」「新しいシステムを導入すればいい」といった解決策は、頭ではわかっていても、実際に実行するのは難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。

クラシテクは、その理由を「医療・介護の現場は『止まれない現場』だから」と説明しています。例えば、訪問を中止して研修を行うことや、入所者のケアを止めてシステムを入れ替えることはできません。現場の業務を一時的にでも止めることができないため、「業務を変える」ことを前提とした解決策は、なかなか実行に移せないのが現実です。

クラシテクは、以前から訪問看護ステーションの事務業務を代行するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービスを提供してきました。その経験から、この「現場を変えられない現実」を肌で感じてきたといいます。

解決策はあるが実行できない

「現場を変えないAI」で事務負担を軽減

こうした課題に対し、クラシテクが提案するのが「現場を変えない」というアプローチで導入できる業界特化型AIエージェント「SHISHI(シシ)」です。SHISHIの考え方は、主に以下の3点にまとめられます。

  1. 簡単な操作で完結
    普段使っているチャットアプリやスマートフォンからの音声入力、写真送付だけでAIとやり取りできます。新しいツールを覚え直す必要がありません。
  2. 既存システムを変えない
    今使っている電子カルテやレセプトコンピューター(レセコン)、介護ソフトはそのまま使い続けられます。AI側が既存のシステムに合わせて連携する設計です。
  3. 人が最終確認を行う
    AIが記録の下書きや情報処理を行いますが、最終的な確認と実行の判断は必ず人が行います。これは「ヒューマン・イン・ザ・ループ」と呼ばれる考え方で、AIにすべてを任せるのではなく、人の目と判断を介することで、より安全で確実な運用を目指します。

SHISHIは、特定の電子カルテやレセコンに依存しない設計で、病院向けの「SHISHIビョウイン」や、様々な介護施設向けのSHISHIシリーズが提供されています。AIが事務作業の負担を軽減することで、介護スタッフは本来のケア業務に集中できるようになることが期待されます。

変えない前提で初めて現場は動く

今回のセミナーで大久保氏は、「制度改定の話は、どうしても『何がどう変わったか』に集中しがちです。しかし、現場に伺うと、変更点を読み解いて日々の記録や請求に落とし込む作業そのものが、特定の誰かの経験に支えられている。そこが変わらない限り、改定のたびに同じ負荷が繰り返される」とコメントしています。そして、「その構造を変えるために私たちが選んだ『現場を変えない』というやり方」の重要性を強調しました。

AIエージェント「SHISHI」とは?

「SHISHI」は、クラシテクが提供する医療・介護・福祉領域に特化したAIエージェントです。

「現場を変えない、業務を変えない、だけど便利にする」という方針のもと、独自のコンテキストプラットフォーム「CAIVA」に制度知識、実務知識、そして現場の暗黙知を集約しています。これにより、現場が普段使っているスマートフォンやチャット、既存の請求ソフトなどをそのまま活用しながら、記録作成、書類作成、電話対応、レセプト確認といった事務業務をAIが代行します。

「SHISHIホウカン」(訪問看護ステーション向け)を皮切りに、居宅介護支援事業所、訪問介護事業所、通所リハビリテーション、在宅医療機関、病院、特別養護老人ホームなど、様々な業態へのラインナップ拡充が進められています。

もし、あなたの職場で「この事務作業、もっと効率化できないかな?」「あの先輩がいないと困るな」と感じているなら、SHISHIのような「現場を変えないAI」が、あなたの働き方を大きく変えるきっかけになるかもしれません。事務負担が減ることで、利用者さんとのコミュニケーションや、より質の高いケアに時間を費やせるようになるでしょう。

関連情報

株式会社クラシテク 会社概要

  • 会社名:株式会社クラシテク

  • 所在地:〒150-0041 東京都渋谷区神南1丁目6-5

  • 代表者:代表取締役 一岡 亮大

  • 電話番号:050-1726-1253

  • 事業内容:バーティカルAIエージェントサービスの開発・運営

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